起業経緯ときっかけ、權さんのフィットネスジム事業歴を教えてください。

もともと家業であるパチンコ屋の運営をしておりました。
その事業をバイアウトして、それをきっかけに東京にでてきました。

新しく挑戦するなら健康に関わる事業をやりたいと考えていました。
飲食事業も考えたのですが、当時の人員やリソースを考えてまず麻布十番に小さなフィットネスジムを始めました。

今では『弊社に携わるすべての人を健康に』という経営理念を持って運営しております。
私たちに関わるすべての人の健康が少しでも上向きになるよう意識しております。

少し余談になりますが、体型が凄いですね！何かスポーツをされていましたか？

学生時代はバスケットボールに打ち込んでいました。
今でも大切な趣味として続けています。

いつごろフィットネスジムは開業されたんですか？

開業と同時に法人を2016年の年末に設立しました。
ですが物件探しに苦労して、半年かかってやっと物件が麻布十番に見つかりました。
麻布十番で小さくジムを始めて、1年半くらいしてから西麻布に拡大店を作ったんです。
ありがたいことにお客様が増えて手狭になってきたのもありました。

1年半で拡大って凄いですね！西麻布の拡大店を開業したのはいつですか？

2018年の12月になります。
なので会社を設立してからは4年経っていますね。

セールスポイントやトレーニングメニューなど、こだわってるところを教えていただけますか？

うちの一番の強みはなんといってもコミュニティですね。
例えばライザップさんとかのフィットネスジムで多いのは、個室でトレーナーとクライアントさんが1対1で、それしか接点がない。

僕らはコミュニティ作りに重きを置いていて、コミュニティを作る仕掛けを常にやっています。
例えば、山登りにバーベキュー、屋形船やスタッフの誕生日には皆で集まってイベントを開催しています。

コミュニティにもそれぞれ目的があるんです。
うちのお店は会社経営をされているお客様が多いので、最近新しく企画しているのは経営者のコミュニティでのグループレッスンですね。
ほかには僕自身がバスケットをやっているので、共通のコミュニティで目標を『ダンクができる事』に設定してジャンプトレーニングをやろうなど。
ほかにもモデルさん達のコミュニティなんかもあるので、それぞれのコミュニティに合った企画づくりを考えています。

コミュニティを作るのって大事ですよね。

なかなか難しいところもあって、一筋縄ではいかないですがいい企画づくりをしようと思っています。

仕事でのやりがいを感じる瞬間や、一番嬉しかったことは何ですか？

これは組織運営の話になるのですが。
半年前にふと組織の内部に目を向けたんです。

以前はお客様をとってなんぼというスタイルだったんです。
それが理由とは一概にいえませんが、スタッフがコミュニケーション不足に陥ったり、人間関係がギスギスしてしまったりと。
そこからいいシナジーは当然生まれません。
そこで月一回、スタッフそれぞれと1on1で向き合うようになって。
うちのスタッフはアイドルを目指している方や、プロバスケットプレイヤーを目指している方、それこそ大学生もいるので仕事以外の目標の維持や管理をめちゃくちゃするようになったんです。

そうしたら内部の健態状態がよくなったんですよ。
スタッフから会社自体への愛が生まれていることを体感して。
辞めるスタッフも減って、この会社に入って変わりましたって言葉をいただくようになり、今まさにやりがいを感じています。

では逆に開業にあたり苦労したことや、挫折したことや大変だったことはありますか？。

実は内部を見直すきっかけになった事が半年前にありまして。
設立当初から一緒にやっていたトレーナーに現場兼マネージメントも任せていたんです。
僕はあくまで黒子に徹してマネジメントに関わっていました。
結局、その方が辞めてしまい。
現場を任せていたリーダーがいなくなってしまったんです・・・。
その当時は苦しかったですね。

でもそういったきっかけを元に内部を見直し、自分のすべきことを見つめ直す時間をもらえたというか。
今は少しずつですが、よくなってきている実感もやりがいも感じています。

接客面は正に人と人ですが、重要視してることは何ですか？

うちのジムは完全予約の会員制なので不特定多数の人はいらっしゃいません。
なので、お客様もいつも同じ顔ぶれになってしまい、どうしても距離が近くなってしまいます。
だからスタッフには、常に感動を与えられるようにしなさいと伝えています。

例えば小さいことでいうと、水がなくなりそうならタイミングで注ぎ足しにいくようにするとか、細かいことに気づくようになってほしい。
もちろんすぐには実践できないので、しっかりと月1の1on1のミーティングで言葉にして伝えるようにしています。

それはどの仕事にも通じることですよね。

そうですね。
うちは現在リクルートに力を入れておりまして、アルバイトでも2回面接するんです。
最初の頃はアルバイトとして採用するとき、なんとなくいいなという感覚で選んでいたのですが、それはよくなかったなと体感で覚えて。
何でこのスタッフを採用したのかをちゃんと説明できるように、回数を増やしてじっくり面接するようにしました。

1回目はある程度いいなと思った方を選んで、2回目ってことですか？

そうですね。
ここで力を入れて選び抜いて入れると、やっぱりあとが楽なんですよね。

コどのような面接をされているんですか？

そうですね。
例えば面接の最初は、僕の方から喋るんですよ。
まず、うちのカルチャーとか、美徳としてることを、しっかりと話しています。
その上で共感できるんだったら、という感じです。

自分自身で先導して何かを残せる方、自分自身の成長に意欲的な方を意識して採用しています。
働く目的が金銭や利益、条件が最優先みたいな方はうちではお断りするようにしています。

コロナになってから、新たに取り組んでることはありますか？

うちは施設利用だけの完全予約制のお客様のみとなっています。
基本22時まで開けていまして、直前にに予約が入ることもあります。
コロナ禍ですし、より人数は制限させていただいて密にならないよう、予約のコントロールをしています。

それとコロナ禍になってからオンラインなどやろうと思い動いてみましたが、なかなか難しくて。動画作成とかはチャレンジしましたね。

店舗の営業日を教えてください。

完全予約制のスタイルなので、店舗の営業は朝10時から夜22時までで定休日は年末年始くらいです。
僕自身も基本10時には店舗に着いているようにしていますね。

これから、どんな会社にしていきたいですか？

店舗運営だけだとスケールが難しいので。
物販含め、コンテンツやライセンスや動画作成も伸ばしていきたいですね。
あとはBtoBですね。今、新しく店舗を広げるのはリスクなので。
それと芸能事務所に営業をしたときに、モデルやアイドルやグラビアの方達にヒアリングをさせていただいたのですが、事務所から痩せろといわれても食事制限や運動の方法までは管理されてないと。

これって結構重要だと思うんです。
パフォーマンスを発揮するには、食事管理や体調管理、メンタルもかかってくると思うんです。
潰れる方もいますし、逆にストレスで太ってしまう方もいます。
成長期の方は、きちんと食べないと骨に影響したり、健康被害とか将来に関わったりすることもあります。
すごく繊細で大事なのに、そこに注力していない場合もあるので、そこをBtoBでやっていきたいなと思っています。
大手ジムは行きづらいですが、うちは完全予約で人数制限もできるので。

それは素敵な目のつけどころですね。芸能事務所とかは、その大切さに気づいてるようで動けていないんですね。

そうなんですよね。重要性に気付いてないんですよね。
なので事務所の決断力のある人に直接お話を通さないといけないなとおもっています。

ご自身の人脈の広げ方はありますか？

今の人脈の広げかたは、1番はジムに来ていただくお客様からのご紹介ですね。
土地柄、お客様の層は経営者や芸能関係、大手会社員など、面白い会員様がたくさんいらっしゃるんです。
もう一つは、僕自身在日韓国人ということもあって、仲間意識の強い在日韓国人のコミュニティ。
その次はバスケットボールというスポーツを通じて、様々な交友関係が広がっています。
今はSNS社会でオンライン上で誰とでも繋がれるような時代です。
しかもコロナの影響でより加速しているように感じます。
しかしそんな時代だからこそ自らの足を運んで、会うことに意味があると思っています。

マイルールはありますか？</p> <p>平日は、基本ここでトレーニングをしています。<br>コロナ前は週1、2だったのですが、僕自身やってると結果もでるし、身体にもいいので、それは大事にしています。</p> <p>[question]休日の過ごし方は？

家族でバスケをしたり、社会人チームで大会に出たり、バスケのことばかりですね。

今は何が一番のストレス解消、癒しになっていますか？

バスケと、家に帰って子供たちが迎えてくれるときです。めちゃくちゃ癒されます。

最後の質問ですが、これから独立を考えてる人達にメッセージをお願いします。

トライアンドエラーを繰り返して、失敗を恐れずに前向きに、真摯に向き合っていくこと。
小手先のスキルは後からいくらでも補えます。
大切なのは真摯で素直であることです。
ポジティブな意見をいう人ばかりをそばに置くのではなく、ネガティブな意見をいう人ほど大切にしないといけません。
これは立場が上がれば上がるほど陥りやすいと思います。
失敗は必然、成功は偶然。
失敗は必ず原因がある。それを補ううちに偶然に、成功が訪れます。
決して奢らずに昂らずに。
みんなで社会をよくしましょう！